ビーツの味について、生のじゃがいものような、土の付いた野菜のような、なんとも言えない土臭さを感じた人も多いはず。
ビーツに含まれる「ゲオスミン」という成分に、独特の土臭さがあります。これは下ごしらえで解決することができます!
ビーツは栄養価が高く、健康維持や老化予防の効果も期待できるスーパーフードとして注目の野菜です。
ビーツがまずいといって食べるのをやめてしまうのはもったいないです!
ビーツを簡単に取り入れる方法をご紹介しますので、ぜひご覧ください♪
もくじ
ビーツがまずい原因【ゲオスミンとシュウ酸】の攻略法

そもそもビーツってどんな野菜?
ビーツがまずい原因①「ゲオスミン」という成分
ビーツがまずいのは、食べる部分である根に含まれる「ゲオスミン(ジオスミン)」という、有機化合物が原因です。
大地(geo)の匂い(smell)で「ゲオスミン」。これが、雨上がりの土の匂いと同じ成分なのです。
「ゲオスミン」は、赤ワインのえぐみにも含まれることがわかっています。
人は「ゲオスミン」のにおいにとても敏感で、微量でも反応してしまうのだそうです。
それは、人が「ゲオスミン」のにおいをたどって、地下水を探し当てていたという歴史が関係しているんだとか!
そんな「ゲオスミン」は「酸」によって分解されるので、お酢やレモン汁と一緒に調理をすることで、ビーツがまずい原因の土臭さを消すことができます!
「ゲオスミン」には抗菌作用があるといわれていて、そのまま食べるのが一番体によさそうですが。
ビーツがまずいの原因②シュウ酸のえぐみ
もう一つの原因は、ビーツの茎や葉に含まれるシュウ酸です。
ビーツの茎や葉には「ゲオスミン」は含まれておらず、ほうれん草と同じように食べることができますよ!
ほうれん草と同じで、シュウ酸(アクの原因)が含まれるので、生で食べるとえぐみを感じます。
そして、沸騰したお湯で30秒ほど下ゆですることで、えぐみを消すことができます。
ビーツがまずい!下ごしらえで解決する方法を解説

お酢と一緒にゆでる下ごしらえ方法が王道!
一番ポピュラーな下ごしらえ方法で、効果もあります!
このあと、煮込み料理に使うとさらに土臭さはなくなり、甘みとコクが出ますよ♪
ゆでる時間がかかりますが、下ごしらえの工程は簡単ですね!
まだ土臭さが気になるなら切ってからゆでる
「ゲオスミン」は、皮と根の間に多く含まれるため、皮をむいてからゆでることで、さらに土臭さを消すことができます。
離乳食に使うなら、赤ちゃんは変わった味を異物とみなすため、なるべくクセを消したいですね!
この方法のデメリットは、色素や栄養素も逃げてしまうことです。
せっかくビーツを食べるなら、なるべく栄養を逃がしたくないですよね。
そこで、ゆで汁も有効に使うことがおすすめです!
ビーツはまずいけど栄養価が高い!期待できる効果とは

ビーツの栄養価を調べると、身体の調子を整える「ビタミン」「ミネラル」が豊富に含まれていることがわかりました。

また、「ベタイン」「ポリフェノール」「硝酸イオン」という成分も多いため、スーパーフードとされています。
スーパーフードとは、「栄養バランスに優れ、一般的な食品よりも栄養価の高い食品」を指し、アサイーやココナッツが有名です。
これらの栄養価が体にもたらす効果について見ていきましょう!
硝酸イオンの効果
- 血圧を下げる
- 冷え性を予防する
- むくみを改善する
- 運動パフォーマンスの向上
硝酸イオンは、体に入ると「一酸化窒素(NO)」に変換されて、血管の筋肉を緩め、血流を改善します。
酸素の供給能力が上がるため、とくに持久力を必要とするトップアスリートに注目されていますよ!
硝酸イオンは、ほうれん草や小松菜、チンゲン菜にも多く含まれています。根菜として摂るならビーツがおすすめです♪
ポリフェノールの効果
真っ赤な色素をもつポリフェノールは、老化の原因である細胞の酸化を防ぐ強力な抗酸化作用をもつため、老化予防の効果が期待できます!
硝酸イオンの血流改善作用や、ポリフェノールの抗酸化作用は、認知症の予防としても効果が期待されています。
ベタインの効果
アミノ酸の一種の「ベタイン」には、肌や髪の毛を健康にする効果があります。
これらの成分が、美容家の間で話題となっているのです。
ビーツがまずいならこのレシピ!大根カブの代用もOK

ここからは、ビーツを簡単に取り入れる方法をお伝えします♪
「こんなにすごい野菜なら、我が家でも取り入れたい!」と思いつつ、活用方法がわからない人も多いのではないでしょうか?
ビーツは、大根やカブの代用として気軽に料理に使うことができますよ。
料理は、カレーやスープに入れるのが食べやすくておすすめです。
ビーツがまずいイメージが消えない人は、よりクセをよりなくすために、小さく切って入れてみましょう。
サラダに入れる場合も、下ごしらえをして冷やしてから使うと、まずいと感じる土臭さを消すことができますよ!
さらにレモン汁やマヨネーズ、バルサミコ酢など「酸」の入ったものをかけて食べるのがおすすめです!
ビーツの赤い色素は、まな板につくと取れにくいので注意しましょう!とくに服につくと取れません…
それでは、ビーツを無理なく食べられる、私のおすすめレシピをご紹介します。
ビーツのクリームスープのレシピ(2~3人分)
- タマネギ・・・1個
- ビーツ・・・2個
- 有塩バター・・・10g
- コンソメ・・・小さじ1
- 小麦粉・・・大さじ2
- 牛乳または豆乳・・・600cc
- 塩、こしょう・・・少々
■作り方
- 下茹でしたビーツとタマネギをさいの目切りにする
- 鍋にバターを入れて溶かし、1の材料を加えてタマネギが透き通るまで中火で炒める
- 小麦粉を振り入れて牛乳を少しずつ加えて混ぜ合わせながら5~6分弱火で煮込む
- コンソメ、塩、こしょうを入れてよく混ぜる
ポタージュスープが好きなのですが、撹拌するのが面倒なので、そのまま使えるレシピにしました。
プラスでにんじんやじゃがいも、ウインナーを入れてもおいしいです♪
ビーツのゆで汁を使ったゼリーのレシピ(3~4人分)
- ビーツのゆで汁・・・250cc
- カルピス原液・・・100cc
- お湯・・・50cc
- ゼラチン・・・5g
■作り方
- ボウルに80℃以上のお湯を入れ、ゼラチンを溶かす
- 1にカルピスとビーツのゆで汁を入れてよく混ぜる
- ゼリーの容器に流し込み、冷蔵庫で冷やす
ビーツの味だけだと「まずいのでは?」と不安でしたが、カルピスの味がして食べやすいです♪
ビーツがまずい人におすすめ!下処理不要で簡単な加工品

ビーツはまずいけど、「下処理で30分以上ゆでるのは、光熱費が心配…」「なにより面倒だ…」という人におすすめなものがあります!
ビーツの缶詰

カット済みの水煮が入っているので、缶詰から出してそのまま料理に使うことができます。
こちらの缶詰は、海外製品を取り扱うスーパーやカルディなどの店舗で購入することができますよ!
缶詰は長期保存できるところがうれしいですね♪
ビーツのパウチ

こちらは水煮がパウチになっている商品です。
安心の国産で、私も買ってみましたが、そのままでも食べられました♪
「甘みがあっておいしい」といった口コミや、「そのまま食べると少し土臭さがある」という口コミもあったので、まずいのが気になる人は火を通す料理でお試しを!
ビーツパウダー

こちらは、ビーツをそのまま粉にしたものです。スープやスムージーに入れるのに便利ですね!
ハンバーグやカレーに混ぜ込んだり、お菓子やパン、ヨーグルトに入れたりすれば、無理なく取り入れることができますよ。
少量から調整できるので、ビーツがまずいという人も試しやすくておすすめです。
まとめ

- ビーツがまずいのは、ゲオスミンとシュウ酸が含まれているから
- ビーツのまずいのを攻略するには、お酢と一緒にゆでるのが有効
- ビーツは栄養価が高く、「ビタミン」や「ミネラル」が豊富
- ビーツに含まれる硝酸イオンには血流を改善させ、「冷え性、むくみ、血圧低下、運動パフォーマンス向上」と多くの効果が期待できる
- ビーツに含まれるポリフェノールやベタインは、美容やアンチエイジングの効果が期待できる
- ビーツは認知症予防の効果も期待されている
- ビーツの下ごしらえが面倒な人には、「缶詰、水煮のパウチ、パウダー」がおすすめ
ビーツがまずい原因は、酸性のお酢で解決できることがわかりました。
ビーツのスーパーフードたる由縁を知ると、日々の食事に取り入れたくなりますね♪
無理なく取り入れる方法をいくつかご紹介しましたので、あなたに合う方法で、ぜひビーツを取り入れてみてくださいね!