中学生で部活に入らないとどうなるのかというと、全員入部と決まっている学校でなければとくに問題はなく、内申点に響くこともまずありません。
まずは日中の中学校生活を無理なく送れることを大切に、あなたに合った方法を見つけていきましょう。
中学校の部活動は、将来社会で生きていくために必要な体力や社会性などの力をつけることを目的としています。
高校受験に影響しなくても、部活に入らないことが、これからの人生に影響するかもしれないと思うと不安ですよね。
ここでは、中学生が部活に入らない割合や理由、部活に入らないデメリットとメリットを紹介します。
部活に入らない人がしている習い事や、近年の部活の練習時間など具体的な内容をお話ししますので、色々な視点から考えてみましょう。
もくじ
中学生で部活に入らない割合と理由を調査

中学生が部活に入らない割合
スポーツ庁が2021年、全国の中学2年生約100万人を対象に実施した調査では、運動部にも文化部にも所属しない人の割合は男子が16.5%、女子が12.6%でした。
2014年の調査では、無所属の人の割合が男子12.1%、女子9.1%だったので、この7年で部活に入らない中学生が4%ほど増えていることがわかります。
これは、新型コロナウイルスの流行の影響で部活離れが進んだことが原因だと考えられます。
それでも9割近くの中学生が部活に入っているんだね!!
次に、部活に入らなかった人が、なぜ部活に入らなかったのか、その理由をSNSや知恵袋で調査してみました。
部活に入らない理由
- やりたい部活がない
- 塾や他にやりたいことがある
- 通学時間が長い
- 人間関係がしんどい
理由は人それぞれなのですが、大きく2つに分かれます。
ひとつは、「他にしたいことがある」という積極的な理由。これはあまり問題なさそうですね!
もうひとつは、「部活をするとしんどい」というやや消極的な理由で、いいのかな?と少し心配になりますね。
消極的と書いてしまいましたが、何を優先するかを考えたときに、部活よりも健康、日々の生活、勉強と、部活を上回るものが多い場合は、決して悪いことではありません。
次に、部活に入らないことでどんな影響があるのか、見ていきましょう。
中学生で部活に入らないと内申点に響く?デメリットとは

中学生で部活に入らないことで、内申点に響くことはまずありませんが、本当に大丈夫なのでしょうか。
内申点に響かなくても、必要な社会経験が積めないことがデメリットになるとも考えられますし、反対に自分の好きな時間を過ごせるというメリットもあります。
それでは詳しく見ていきましょう。
内申点には響かない
中学生で部活に入っていなくても、内申書の部活動の欄が空白にはなりますが、内申点には響きません。
「部長をしていた」「大会で優勝した」など、よほどのことだと高校受験にプラスに働く可能性があるというレベルです。
部活動の欄が空白になる代わりに、検定や委員会活動、生徒会活動、ボランティア活動など他のアピール点が記載されているとより安心です。
「部活はしていなかったけれど、こんなことを頑張っていたんだな」ということが伝わりますよ。
しかし、基本的には、中学3年生の定期テストの点数が内申点に反映され、入試の点数との合計で合否が判断されます。
そのため、部活をしていないことが高校受験の足かせになることは、まずありません。
ネット上の掲示板で、部活をしなくても内申に響かないことを知って、思い切って部活を辞めたという人の声がありました。
「毎日嫌な気持ちで部活に行くより、辞めて好きなことをして過ごせてよかった」そうです。
他にもネット上の声から、部活に入らなくて後悔した声(デメリット)や、部活に入らなくてよかった声(メリット)を紹介していきますね。
その前に、漢検、数検、英検は一定以上の級を取得していると受験の点数に少し加算される学校があります。漢検や数検が気になる方は下の記事をどうぞ。
◆漢字検定について↓↓
◆数学検定について↓↓
部活をしないデメリット
- 友達と時間が合わない
- 縦の人間関係を経験できない
- 忍耐力が育ちにくい
- 運動不足になる
同じ部活の仲間とは一緒にいる時間が長いため、仲が深まりやすく、卒業しても会うのは部活の友達という声も多く聞きます。
先輩や後輩という縦の人間関係も、部活ならではと言えます。社会に出ると必要になる敬語を使ったり、先輩を敬ったりする姿勢を身につけるにはもってこいの環境ですね。
だだし、それは人間関係が良好だからこそ。合わない人が多い部活で毎日がつらいなら、離れる選択肢も考えてみましょう。
部活以外でも人間関係を築ける場所はありますし、他にしたいことがあれば、部活にこだわることはありませんね。
とくに繊細で人間関係に疲れやすい人や、体質的に体力がない人の場合、無理をして部活を続けることがよいこととは限りません。
次に、部活に入らないメリットを見ていきましょう。
部活をしないメリット
- 自由時間が増える
- 人間関係に縛られすぎない
- 趣味や勉強などに没頭できる
部活に入らないと、放課後は習い事、家でのんびり、勉強、趣味など、好きなことに時間を使うことができます。
また、思春期で難しい年代の子ども達が集まる中学校において、人間関係に悩むことも少なくなるかもしれませんね。
逆に、部活に入らないと友達ができないのでは?と心配にもなりますが、クラスはクラスの友達、部活は部活の友達、と割り切っている中学生も多い印象です。
皆が同じ部活に入っているわけではないので、部活に入っていないからといって、クラスで過ごしにくくなるとは限りません。
ネット上の掲示板では「部活に入らないといじめられないか不安」という声に対して、「むしろうらやましがられた」「気の合う友達と一緒にいた」という当事者の声が見られました。
無理をして体調を崩しては意味がありません。成長には一人ひとりのペースがあるため、自分に合った生活スタイルを築くことが大切です。
とにかく日中の学校生活を優先しよう!
「これならできそう」という活動や無理のない居場所を探してみるのもよいですね。
中学生の部活練習時間は減ってきている

中学生の部活と言えば、朝練や夜遅くまで練習があって大変というイメージがありますが、近年は、部活の時間が減ってきています。
2022年にスポーツ庁と文化庁により、「学校部活動及び新たな地域クラブ活動の在り方等に関する総合的なガイドライン」が制定されました。
部活の時間について、要約すると以下のようになっています。
- 週2日以上の休養日を設ける
- 1日の活動時間は長くても平日2時間程度、休業日は3時間程度
- 長期休業中にはある程度長期の休養期間を設ける
大人の方は、随分短く感じるのではないでしょうか?
息子の中学校でも、少し前まで朝練や遅くまで練習する姿が見られましたが、今は朝練はなく、17時には部活を終えて完全下校となっていますよ。
これは、中学生の生活や勉強への支障を防ぐこと、安全確保、職員の長時間労働解消などを目的としています。
部活が負担かもしれないと考えている方も、以上のように、生活の負担になりすぎないように考えられているので、一度部活に入ってみてもよいですね!
中学校で部活に入らない子がしている習い事

- クラブチーム(サッカー、野球、バスケなど)
- サークル活動(ダンス、バンド、スポーツなど)
- 趣味の教室(習字、手話、料理、パソコンなど)
- スイミングスクール
- スポーツジム
- 楽器
- 放課後ディサービス
学校の部活よりも本格的にスポーツがしたい人は、クラブチームに入っていることが多いです。
また、学校の部活にはないスポーツや趣味をサークルやスクールでしているという声ありました。
空手や、ボクシング、剣道、馬術、他にもマイナーなスポーツをやりたいという人は、部活にないことが多いですよね。
全員部活に入らないといけないという中学校では、活動が控えめな文化部に入りつつ、他のことをするという選択が多いようです。
他にも、帰宅部を選んだけれど運動不足にならないように、近所のスポーツジムに通っているという人もいます。
スポーツジムなら、自分のペースで筋トレやレッスンに参加することができますね。中学生料金があるジムもあります。
放課後ディサービスは、発達障害などで集団活動が苦手な中学生が放課後に過ごせる場所です。
医師による診断が必要なことが多いですが、小学生から18歳まで通うことができるので、安心できる環境の中で人との関わりやスポーツを楽しめるのではないでしょうか。
部活を含め、自分に合いそうな場所を探してみよう!
まとめ

- 2021年の調査では、運動部にも文化部にも所属しない中学2年生の割合は男子が16.5%、女子が12.6%
- 部活に入らない理由は、やりたい部活がない、他のことがしたい、体力がないなど人それぞれ
- 中学生が部活に入らなくても内申点には響かない
- 部活に入らないデメリットは「友達と時間が合わない」「縦の人間関係を経験できない」「忍耐力が育ちにくい」「運動不足になる」
- 部活に入らないメリットは「自由時間が増える」「人間関係に縛られすぎない」「趣味や勉強などに没頭できる」
- 中学生の部活時間は1日2時間程度、週休2日以上と生活に支障が出ないように昔より減っている
- 部活に入らない人は、クラブチームや習い事などのスクールに入っていることが多く、スポーツジムや放課後ディサービスに通っている人もいる
中学生活では、主体性が重視されていて、「大人に指示されたことをこなす」よりも「自ら考えて動く」という力をつける時期と言えます。
今あなたは何がしたいですか?将来のためにどんな経験が必要だと思いますか?
周りの人と相談しながら、自分に合った方向を見つけてくださいね。

