黒豆茶はノンカフェインで身体に良いけれど、飲み過ぎると良くないというデメリットを聞いたことはありませんか?
それは、大豆イソフラボンの摂りすぎによるホルモンバランスの乱れや、食物繊維の摂りすぎによるお腹の緩みが懸念されていることが原因です。
そこで、1日2〜3杯がよいと言われています。
しかし、黒豆茶を普段のお茶に置き換えるには、1日2~3杯だと少なく思いませんか?
調べてみたところ、1日2~3杯というのは、豆まで食べる場合の量ではないかと推測できました。
これからその理由を含め、黒豆茶のデメリットについて詳しく解説します。
黒豆茶のメリットや種類、おいしい淹れ方もご紹介しますので、黒豆茶が気になっている方は必見です♪
もくじ
黒豆茶のデメリット1:大豆イソフラボンの過剰摂取

はじめに、大豆アレルギーの方は、煮出した豆を食べなければよいと言われていますが、万が一の場合を考えると避けた方が無難と言えます。
もし飲んだ後に身体に異変を感じたら、アレルギー反応を疑って、すぐにかかりつけ医に相談または受診しましょう。
次に、大豆イソフラボンについて説明しますね。
厚生労働省「大豆イソフラボンを含む特定栄養食品の安全性評価の基本的考え方」によると、大豆イソフラボンによる健康被害の心配は少ないとされています。
大豆イソフラボンは、女性ホルモンの一種であるエストロゲンの分泌を促す効果があります。
月経前症候群(PMS)への効果が期待できる他、エストロゲンの減少による更年期障害や骨粗しょう症を防ぐ効果も期待できるのです。
ただ、大豆イソフラボンの過剰摂取を続けることで、生理周期の乱れ(延長)や子宮内膜への影響、男性の女性化乳房の発現が見られたデータがあることで、懸念されています。
大豆イソフラボンの1日摂取量
大豆イソフラボンの1日上限摂取量は、70mg~75mgとされています。
海外の臨床試験において1日150mgの大豆イソフラボンを5年間摂取し続けることで、子宮内膜増殖症の発症が見られました。
そのため、大豆イソフラボンの人への健康被害が懸念される「影響量」は150mg/日と考えられています。
個人差などを考えて、1日の摂取目安量は、影響量の2分の1である70mg〜75mg/日と設定されました。
したがって、上限値を超えたからと言って、ただちに健康被害があるというものではありません。
さらに、特定栄養食品(サプリメントなど)としてさらに上乗せしてよい大豆イソフラボンの上限を30mgとしています。
ただし、妊婦さんや胎児、乳児への影響については、まだしっかりとしたデータが得られていないのが現状です。
動物実験による胎児への影響が報告されていることから、特定栄養食品として、普段の食生活に上乗せして摂取することは推奨しないとされています。
黒豆茶などに含まれる大豆イソフラボン量
黒豆茶や他の食品に含まれる大豆イソフラボンの量は以下の通りです。
食品例 | 含まれる大豆イソフラボン |
黒豆茶(1杯120~150ml) | 0.6mg前後 |
黒豆茶 黒豆ごと食べる場合(1杯120~150ml) | 10mg前後 |
伊藤園 おいしく大豆イソフラボン 黒豆茶 ペットボトル飲料(1本500ml) | 7~20mg |
納豆(1パック45g) | 約41mg |
豆腐(半丁150g) | 約42mg |
味噌汁(1杯20g) | 約6mg |
豆乳(1本200ml) | 約41mg |
黒豆茶1杯120ml〜150mlあたりに含まれる大豆イソフラボンは0.6mg弱程度、豆まで食べたとしても10mg程度と言われています。
他の食品との兼ね合いを考えて、全体で75mgを目安にすることがポイントです。
黒豆茶は、1日2~3杯なら安心と言われるのはこのためで、黒豆を食べない場合は、もっとたくさん飲んでも問題ないと言えます。
黒豆茶のデメリット2:食物繊維の過剰摂取

黒豆茶を飲み過ぎて、お腹が緩くなったという人がいらっしゃるかもしれません。
それは、黒豆に含まれる食物繊維の影響が考えられます。
食物繊維は、適度に摂ると腸内環境を良好に整えたり、糖質や脂質の吸収を抑えたりと身体に良い働きをしてくれます。
しかし、摂取しすぎると、下痢や便秘になると言われています。
食物繊維の1日摂取量
食物繊維の摂取目標値は、成人で1日あたり17g~21g以上とされています。
この目標値より少ないと便秘などの不調を引き起こす可能性がありますが、逆に多く摂りすぎてもよくないのです。
水に溶ける水溶性食物繊維は摂りすぎると下痢を引き起こし、水に溶けない不溶性食物繊維は摂りすぎると便秘を引き起こすと言われています。
黒豆には、不溶性食物繊維が多いですが、どちらも含まれています。
黒豆に含まれる食物繊維
黒豆100gに含まれる食物繊維の総量は、16g~20g程度です。(なにわサプリ株式会社HP、かわしま屋HPより)
黒豆茶1杯に20g~40gの黒豆を入れて、黒豆も食べた場合は、3.2g~8gの食物繊維を摂取することになりますね。
そうなるとやはり1日2~3杯が安心と言えます。
黒豆を食べる場合ですので、抽出されたお茶を飲むだけならそこまで気にする必要はなさそうです。
黒豆茶にはデメリットを上回るメリットがたくさん

黒豆茶には、デメリットを気にしていてはもったいないくらいのメリットがたくさんあります♪
黒豆茶には、女性ホルモンに与える影響が気になることと、お腹の緩みが気になることの2つのデメリットがありました。
しかし、飲み過ぎなければ大丈夫ということもわかりましたね。
これから、黒豆茶のもつメリットをお伝えしていきます。
健康面のメリット
強い身体を作る
黒豆に含まれる必須脂肪酸が、抵抗力の強い身体を作ります。
黒豆の色素成分であるアントシアニンは、目の網膜の働きを助け、眼精疲労を緩和させる効果も期待できますよ。
高血圧の予防
黒豆の煮汁を高血圧の患者に飲ませたところ、100人以上の血圧が低下したという報告があります。
腸内環境を整える
黒豆茶には、食物繊維やオリゴ糖が含まれています。
オリゴ糖は善玉菌のエサになるため、腸内環境を整え、免疫力を上げてくれます。
血の巡りを良くする
黒豆に含まれるレシチンや、煮るときに出る泡の成分であるサポニンが血管を守ります。
黒豆に含まれるアントシアニン系の成分のクロスミンやクロサンテミンも血流をよくすると言われている成分で、冷え性や肩こり、腰痛を予防するのに効果的です。
また、黒豆茶に含まれるポリフェノールにも血行を良くする効果があり、肝臓のアルコール代謝を良くするため、二日酔いにも効果が期待できますよ。
美容・ダイエット面のメリット
体脂肪を燃やしやすい身体に
大豆に含まれる大豆サポニンというたんぱく質が、体脂肪を燃やすのに必要なホルモンの分泌を促し、コレステロールを下げる効果があります。
また、豊富なビタミンB群やポリフェノールが、エネルギー代謝をサポートしてくれますよ。
黒豆には余計な水分を排出してくれるカリウムも豊富で、むくみ改善効果も期待できます。
美肌効果
黒豆茶に含まれるビタミンEやアントシアニンが、紫外線によるダメージを防止し、美肌作りをサポートしてくれます。
老化予防効果
黒豆は、腎臓の働きを高める代表格ともいえる「黒食材」と言われ、生薬としても使われています。
腎の働きを高めることで、白髪や抜け毛、身体のだるさを予防し、若々しい身体作りを助けます。
黒豆茶の種類とおいしい淹れ方をご紹介

黒豆茶には、たくさんのメリットがあることがわかりました。
ここでは、黒豆茶を取り入れてみたい方に、黒豆茶の種類とおいしい淹れ方をご紹介します。
自分で淹れる黒豆茶の種類は2種類:豆タイプとティーバッグタイプ
豆タイプ
黒豆から煮出した黒豆茶、これが香ばしくておいしいです♪
ここでは、簡単でおいしい黒豆茶の作り方をご紹介します。
残った黒豆は、そのまま食べることができます。
お米と一緒に炊いて黒豆ご飯にしたり、カレーや煮物に入れたりと、お料理に使うこともできますよ!!

ティーバッグタイプ
ティーバッグにお湯を注いで1~2分で飲むことができるので、とても手軽です♪
1杯分だけ飲みたい方や、仕事の合間の休憩に飲みたい方におすすめです!

黒豆茶のペットボトルは手軽でおすすめ
黒豆茶を取り入れてみようと思った時に一番手軽なのはペットボトルです。
よくペットボトルのお茶を買うという方は、健康のため、黒豆茶を試してみることをおすすめします!

本格的な黒豆茶も、ペットボトルで楽しむことができますよ♪

まとめ

- 黒豆茶のデメリットの原因は、大豆イソフラボンと食物繊維の摂りすぎによる健康への影響
- 大豆イソフラボンの1日の摂取目安量は70mg~75mgで、他の食品を考慮して、黒豆茶は豆まで食べる場合で1日2~3杯なら安心と言える
- 食物繊維の摂取目標値は、成人で1日あたり17g~21g以上とされており、黒豆茶は豆まで食べる場合で1日2~3杯は安心な量と言える
- 黒豆茶に含まれる色素であるアントシアニンは、血液の流れを良くし、健康面でも美容面でもよい効果をもたらす
- 黒豆茶はノンカフェインで栄養が豊富
- 黒豆茶には豆から淹れるタイプとティーバッグタイプ、ペットボトルがある
黒豆茶は、1日2~3杯なら安心して飲めることがわかりました。
これは、豆まで食べる場合ですので、お茶を飲む場合はデメリットを気にしすぎる必要はなさそうですね。
それでもデメリットが気になる方は、いつものお茶の1杯分を黒豆茶に置き換えるという方法もおすすめです♪
健康で美しい身体づくりに、黒豆茶が一役買ってくれることでしょう!!