朝におにぎりを作る時間がないから、前日の夜に作っても大丈夫?
おにぎりは、できれば当日の朝に作れた方が衛生面も味もよいのですが、どうしても時間がないときってありますよね。
そんなときは、これからご紹介する7つのポイントを抑えておけば、前日の夜に作っても大丈夫です!
さらに、前日の夜でもおいしいおにぎりを作る方法も検証していますので、ぜひ最後までご覧ください。

もくじ
おにぎりを前日の夜に作るポイント7つ

おにぎりを前日の夜に作るときには「雑菌の繁殖」と「腐ること」が気になりますよね。
そこで、おにぎりの「雑菌繁殖」と「腐ること」を防ぐためのポイントを7つご紹介します。
お酢を入れる
お米3合に対して、お酢大さじ1杯を目安に入れて炊く
または、おにぎりを作るときの手水に酢を混ぜる
お酢には、「殺菌・静菌・防腐」の効果があり、食中毒を引き起こす、O-157や腸炎ビブリオ、サルモネラ菌、ボツリヌス菌などに対する抗菌効果も確認されています。
お酢はたくさん入れると酢飯のような味になりますが、お米3合に大さじ1杯程度なら、ほとんど味の変化はありません。
少量のお酢でも細菌の増殖を抑える効果があるため、ぜひ試してみてくださいね。
素手でにぎらない
ラップやビニル手袋を使って作る
きれいに洗ってアルコール消毒をした手にも、数万~数百万もの細菌がついています。
前日の夜に作るならとくに、握るときも、具を入れるときも、ラップやビニル手袋、お箸を使って少しでもリスクを減らしておきましょう。
私は、ラップだとやりにくく感じるため、100均の使い捨てビニル手袋を使っています。
入れる具を選ぶ
OK:梅干し、ゆかり、昆布、塩鮭、おかか
NG:ツナマヨ、明太子、たらこ、卵、生野菜、炊き込みご飯、チャーハン
おにぎりには、塩を混ぜ、具材を入れるなら塩分濃度の濃いものを選ぶことで傷みにくくなります。
反対に、マヨネーズで和えたものや卵、生のものは、傷みやすいので控えましょう。
冷蔵庫か冷凍庫で保存する
・おいしさ重視なら冷凍がおすすめ
・冷蔵なら野菜室かドアポケットに
・常温は冬のみ(暖房なし)
ご飯のでんぷんが老化する温度は0℃~5℃と言われており、冷蔵庫が該当します。
そのため、でんぷんの老化を防ぎ、おいしさをキープするには、冷凍庫の方がおすすめです。
冷凍庫だと、2週間は保存しておくことができるので、作り置きもできます。
冷蔵庫なら、なるべく温度が高く設定されている、野菜室かドアポケットに入れるとよいですよ。
翌朝の温めに注意
・冷凍保存はレンジで温める
・常温と冷蔵保存は温めない方がよい
冷めたおにぎりは、そのまま保冷バッグなどに入れて低温のまま持ち歩く方が、食中毒の予防に向いています。
殺菌するには低くても70℃以上の温度が必要ですが、おにぎりの場合、中心部分には熱が通りにくく温度にムラが多くなります。
食中毒の危険温度帯は、10℃~60℃と言われているため、温めることでこの温度になってしまうと、食中毒の危険度が上がってしまうのです。
温めて、冷める前に食べられる状況の場合には、レンジを使っても大丈夫と言われています。
逆に、冷凍したおにぎりは、自然解凍ではなく、レンジであたためる必要があります。
後ほど、おにぎりの「冷蔵・冷凍・あたための方法」について、くわしく説明しますね。
翌日お昼には食べる
常温のおにぎりの消費期限は半日程度
前日に作っているため、お昼には食べ終えておきたい
おにぎりが腐ることを防ぐためには、できるだけ早く食べることが大事です。
さらに、保冷バック&保冷剤を使ってなるべく低温で持ち歩くようにしましょう。
25℃以上になると、2時間でも細菌の腐敗リスクが高まるため、夏場はとくに保冷が大切ですね!
保管場所は、直射日光をさけて、日陰のなるべく風通しのよい場所が理想です。
のりは翌朝か食べる前に巻く
のりはご飯の水分を吸ってしまうので注意
ご飯の水分を吸ったのりは、傷みやすくなります。
そのため、のりを別に持っていき、食べる直前に巻くのが一番安全です。もしくは、夜ではなく、朝に巻くようにしましょう。

次に、おいしいおにぎりの作り方を説明するよ!!
おにぎりを前日の夜でもおいしく作れる方法!

冷やして時間が経ったおにぎりはおいしくなさそうですが、どうしても朝作る時間がないときもありますよね。
そこで、前日の夜でもできるだけおいしく作れる方法をお伝えします。
調べていると、2通りの真逆の方法が出てきたので、両方試してみました。
方法①水分をとばす
これは、「時間が経ってもおいしいおにぎりの作り方」として有名な方法です。

ポイントは、水分をとばして、べちゃべちゃにならないように作ること。
なるべく短い時間で冷ます方が、傷みにくくなるため、うちわで仰ぐのがおすすめです。
お米も普段より少し水の量を減らしてかために炊くとよいそうですよ。
そうすることで、時間が経っても、粒が残っておいしいおにぎりになるのだそうです。
方法②水分を包み込む
これは、「乾燥しやすい冷蔵庫や冷凍庫でもおいしく保存できるおにぎりの作り方」として話題の方法です。

方法①とは逆に、熱々のまま作ることで、湯気の水分を閉じ込めて作ることがポイントです。
そうすることで、おにぎりがパサパサになるのを防げます。
お米もしっかり柔らかく炊くのだそうで、本当に真逆の方法です…べちゃべちゃとパサパサ、どちらも防ぎたいですが、どちらがよいのでしょうか。
そこで今回は、炊飯器のメモリ通りの分量の水でお米を炊いて、方法①と方法②を両方作り、それぞれ冷蔵庫と冷凍庫で保存しました。
そして、翌日のお昼に上記の4種類のおにぎりを食べ比べました。

まず、作ったおにぎりを冷蔵庫や冷凍庫で保存するポイントとあたためる方法を確認しよう!
おにぎりを前日の夜に作って冷蔵・冷凍・温める方法

冷蔵庫・冷凍庫保存のポイント
・ひとつずつラップで包み、粗熱を取る
・おにぎりをジッパー袋に入れて冷蔵庫または冷凍庫に入れる

ポイントは、おにぎりの乾燥を防ぐことです。
ひとつずつラップで包んで、さらにジッパー袋に入れることで、冷蔵庫や冷凍庫の乾燥からおにぎりを守ることができます。
あたため方法
冷蔵:1つ600wで30秒程度
冷凍:1つ600wで1分半~2分程度
(レンジによって10秒ずつ伸ばして様子を見る)
はじめにお伝えしたように、冷蔵庫で冷やしたおにぎりを持ち歩くなら、そのまま保冷バッグに入れていく方が安全です。
食べる前(温めてから冷めるまでに食べられる状態)に温められるときは上記の時間で温めてみてください。
冷凍の場合は、自然解凍はNGですので、まず上記の時間で温めて、冷ましてから保冷バッグに入れていきましょう。

おいしかった作り方は!?

- A:水分を包み込む×冷蔵庫
- B:水分を包み込む×冷凍庫
- C:水分をとばす×冷蔵庫
- D:水分をとばす×冷凍庫
冷蔵庫に入れたAとCはそのまま保冷バッグに入れてお昼に食べます。
どちらもパサパサして固めでした。どちらかというと、Aの方が食べやすかったです。
冷蔵で作るときは、食べる前に温められる方がおいしく食べられそうです。
冷凍庫に入れたBとDは朝レンジで温めて、冷ましてから保冷バッグに入れてお昼に食べます。
一度温めているからか、冷蔵よりもやわらかく、食べやすいのは断然冷凍の2つでした。
どちらかというとBの方がやわらかく感じました。
おいしい順:B→D→A→C、冷凍≫冷蔵、水分を包み込む>水分をとばす
まとめ

- おにぎりを前日の夜に作るポイントは「お酢を入れる」「素手禁止」「具を選ぶ」「冷蔵か冷凍保存」「あたために注意」「翌お昼には食べる」「のりは翌朝か食べる前」の7つ
- おにぎりの具は、塩分の多い「梅干し」「塩鮭」「昆布」「おかか」がおすすめで、マヨネーズや生もの、混ぜごはんはNG
- 前日の夜に作ったおにぎりを冷蔵するときは、ラップ×ジッパー袋で、野菜室かドアポケットに入れ、朝はそのまま保冷バッグに入れるとよい
- 前日の夜に作ったおにぎりを冷凍するときは、ラップ×ジッパー袋で、翌朝レンジで温め、冷ましてから保冷バッグに入れるとよい
- 炊きたてのご飯をすぐに握ってラップに包み、冷凍する方法が一番おいしい
おにぎりは、清潔な環境で、入れる具材を選んで作ることで、菌の増殖や腐ることを防ぎましょう。
さらに、保存方法に気をつければ、前日の夜でもおにぎりを作っておくことができます。
冷凍なら2週間ほど前から作り置きが可能ですので、ぜひ試してみてくださいね。